● ま め 知 識


▼境界が2種類あるのはご存知ですか?


 境界には『筆界』『所有権界』の2種類があります。皆様は土地を数えるとき、どのような単位をお使いになるでしょうか。1つ、2つ、1区画、2区画・・・。土地を数えるとき、1筆・2筆と数える場合があります。この【筆】という単位は、地番ごとに数えるときに使います。つまり「筆界」とは「地番界」の事です。土地に地番がふられた時に、隣地との「筆界」はできているのです。この「筆界」は「公法上の境界」ともいわれ、なにものにも動かすことができないものです。
 これに対し、「所有権界」は、お互いの合意により動かすことが出来ます。例えば、〔1番の土地を所有しているAさん〕と〔2番の土地を所有しているBさん〕がお互いの合意で境界を変更し、その変更した境界にブロック塀を作りなおしたとします。このブロック塀のラインは「所有権界」であり、1番の土地と2番の土地の「筆界」ではありません。
 通常、「所有権界」と「筆界」は一致しています。しかし、上記の例のような場合や、筆界を誤認して 又は 正しい筆界を確認せずに、塀などを作り長年使用してしまっている場合など、いつのまにか「所有権界」と「筆界」が異なってしまうと 境界紛争を引き起こす原因となります。分筆登記や地積更正登記の際に、土地家屋調査士が測量し、隣地所有者と立会確認して頂くのは、公法上の境界「筆界」です。


▼なぜ境界標が必要なのか


 皆様は、お隣の土地との境界がどこなのかご存じでしょうか。「 ブロック塀の外側が境界だ。」 とご自分では認識していても、果たしてお隣さんはそれを認識しているのでしょうか。将来、ブロック塀を作り直すときや、所有者が変わったときなどには、正確な境界が分からない(境界標がない)ためにトラブルが起こることがあります。お隣さんと境界の立会確認 をして、正しい境界点にしっかりした境界標を設置しておけば、このようなトラブルは未然に防ぐことができます。
 土地は大切な財産です。その財産を守るために、しっかりした境界標を設置して、維持管理する事が大切です。

▼なぜ登記をするか


 土地や建物の権利を取得した場合、その旨を登記しなければ、第三者に対して対抗できません。(民法第177条)。
 例えば、あなたは、Aさんから土地を買いましたが、所有権移転登記をしなかったとします。後日、BさんもAさんからその土地を買い、所有権移転登記をしました。この場合、あなたはBさんに対し、自分が所有者である事を主張しても、土地はBさんのものになってしまいます。所有権や抵当権など、権利を取得した場合には、登記の申請をして自分の権利を守る必要があります。また、建物を新築・増築・取毀した場合、土地の地目に変更があった場合等、不動産に物理的な変更があった場合には、所有者は1ヶ月以内に登記を申請しなければならないという、申請義務が課せられています。

▼不動産登記簿とはどういうものか

 皆様が所有している土地、建物には一筆の土地・一個の建物ごとに登記簿が作製されています。
登記簿は『表題部』と『権利部』に分かれています。

『表題部』
 土地や建物の物理的現況が記録されています。
土地については「所在・地番・地目・地積」
建物については「所在・家屋番号・種類・構造・床面積」が記録されます。
この表題部の登記は〔表示に関する登記〕と言われ、
『土地家屋調査士』が申請手続きを行います。

『権利部』
 権利部はその名の通り権利に関する登記が記録されています。権利部は甲区・乙区に分かれています。
 甲区は所有権に関する事項が登記されます。第三者に対して自分が所有者であるという事を主張するためには、この甲区に登記される事が必要です。
 乙区は所有権以外の権利、例えば、抵当権・根抵当権・賃借権・地上権などに関する事項が登記されます。例えば、金融機関から融資を受けて不動産を購入した場合には、乙区に抵当権設定登記がされます。この権利部甲区・乙区の登記は〔権利に関する登記〕と言われ、
『司法書士』が申請手続きを行います。